有料老人ホームで幸せな老後を

40代で未亡人になった私の祖母は、3人の子どもを女手ひとつで育て上げ、全員を大学に行かせました。
老後は子どもたちの手を煩わせること無く、静かに暮らしたいと常々言っていて、老人ホームに入るための資金を一生懸命貯めていました。
80代も後半になった頃、いよいよ入所するという時が来ました。
子どもたちと祖母で選んだ有料老人ホームは、申し分のない素晴らしいホームでした。
一番驚いたのは、スタッフのみなさんの笑顔です。
一人一人のお年寄りを下の名前で呼んでいて、親しみが湧くように、本当の家族のように接しているのが印象的でした。
そして何より食事が美味しい、というのも祖母を喜ばせていました。
祖母は飲食店を営んでいたので、味にはうるさく美味しくないものは食べない主義です。
でもこの老人ホームの食事は格別らしく、特に魚がおかずの日はとても喜んでいました。
私も何度も食事の時間に訪問しましたが、バランスの取れた見た目にも美しい献立の数々で、こちらが食べたいと思ったほどでした。
折れそうなくらい細い祖母ですが、このホームに入ってから3ヶ月で3キロも体重が増えました。
お年寄りで痩せている人が太るのは大変なことですが、それだけホームの食事が美味しかったのでしょう。
体重も増えて体力もついて、本当に良い事づくしでした。
ホームでは毎月、様々なイベントがあります。
こどもの日にはみんなで鯉のぼりを作ったり、七夕の時は短冊にお願いごとを書いたり、みんなで一緒に何かをするということが祖母には必要だったと思います。
いちばん感動的だったのは、母の日のイベントで私の母がみんなの前で祖母に手紙を読んだ時の事です。
少々痴呆も入ってきていた祖母でしたが、娘からの手紙に感極まって涙している様子が印象的でした。
祖母はこのホームから旅立ちましたが、人生の最後をここで暮らせて幸せだったと思います。
いつも笑顔でケアをしてくださったスタッフの皆さん、家族のように仲良くしてくださったお友達の方々に、心から感謝しています。
私も自分の老後は、祖母のように素敵な老人ホームを見つけて、そこで幸せな老後を過ごしたいと心から思いました。